【検証】パスワードがわからないiPhoneの解除ができるのか?
電源を入れたり、画面を開こうとするときに使うパスコード。これがわからくなって解除してくださいという依頼がよくあります。本当によくあります。
お問い合わせの流れとしては「解除できますか?」→「解除できなくてもデータは取り出せますか?」→「ほかにそういうことができる方法(お店)を知りませんか?」ほぼすべてのお客様がこの流れになります。
みなさんの大切な情報を守るためのパスコードですから、簡単に他人が解除できるものではありません。ましてやApple社は「プライバシーは、基本的人権です」って言ってるくらいですから、セキュリティーには自信を持っています。iPhoneで使われているiOSはApple社独自のソースで作られており、公表されていません。まぁまず解読して何とかしようとしても難しいわけです。
解除ができないとiPhoneの画面を触れる(操作)することができません。操作をすることができないとなると、もちろんデータの保存や移行もできなくなります。icloudのバックアップの設定が済んでいれば、解決しそうな内容ではありますが、ほとんどの場合がバックアップがないので、慌ててしまうということになります。
なんとか解除する方法はないのか?ネットで検索すると数千円のソフトが検索に出てきます。パスコードがわからなくてもバックアップできますとか、パスコード解除しますとか、消えたデータを復元しますなどが書かれていてなんて凄いソフトなんだ!と思いますが、果たして解除できるのでしょうか?「プライバシーは、基本的人権です」って言っている会社の商品が数千円の商品で解除できたとしたら、プライバシーなんてないも同然になります。欧米諸国ではものすごい数のApple社への訴訟が始まってしまいます。そんなはずはありません。
アメリカでの銃乱射事件の犯人のiPhoneのパスコードを、自力でFBIが解読できずにApple社に解除依頼をした話は聞いたことがありますでしょうか?Apple社はこれを断りました。(※すべての犯罪捜査の協力を拒否しているわけではありません。)これだけの事件で解除してくれないということは、私たちが依頼しても初期化を勧められるだけで、解除をしてもらえないことがわかります。
この後FBIはオーストラリアのセキュリティ会社に依頼し、ロックの解除に成功したと言われています。しかしよく調べてみると、そのセキュリティ会社はiOSの脆弱性を利用しライトニングポート経由でメインプロセッサを掌握することに成功したことがわかっています。わかりにくいですよね。ロックを解除したというよりは間違ったときに「iPhoneは使用できません」って表示が出ないようにしたんです。ですからFBIはすべてのパスコードを1つ1つ試して、パスコードを開けたということになります。
こうなると前述のソフトが怪しさを増してくるわけですね。みなさんが検索して目にするソフトと私が述べているソフトはおそらく同じものだと思います。こちらのソフトに対しても人柱となった猛者がおりまして、いろいろ試している記事もネット上にあります。もちろんパスコードは解除できていません。(追記)正確にはこのソフトはパスコードを忘れても、わからなくても、初期化ができますというソフトになります。ただ消費者がそのサイトをみるとデータを取り出すことができるように見えてしまっています。
【結論】忘れてしまった(間違い過ぎてしまった)パスコードは解除できません
では、そうならないために事前にできることはないか考えていきましょう。まずはバックアップですね。iCloudでもitunesでもなんでもいいので定期的なバックアップがあれば、もしもの時の被害を最小限にすることができます。それと自分のAppleIDとパスワードをしっかり保管しておくことになります。バックアップもあって、AppleIDとパスワードもわかる状態であれば、初期化してバックアップから復元すれば元通りになりますので、何も怖くありません。
端末の状態によっては、パソコンを使用し初期化を行う必要があります。その時は私たちがお手伝いできますので、声をかけてください。